皆さんこんにちは設計工務部の柴です。
今回は建物の性能評価の「断熱等性能等級」についてお話します。
建築には、建物の性能を評価する為の様々な基準が存在します。
「耐震等級」なども地震の多い日本ならではの評価基準で、皆さんも一度は見聞きした単語だと思います。
今回は「断熱等性能等級」(以後断熱等級といいます)その名の通り、建物の断熱性能にまつわる評価基準です。
断熱等級は等級2~等級7まであり、等級が上がるほど良い性能になります。
熊木住建では現在「等級5」を標準で取れるよう計算ソフトを用いて1物件ずつ検討しています。断熱等級は外皮(壁や屋根のこと)の平均熱貫流率「UA値」をどれだけ下げられるかが重要で、これは断熱の仕様、窓の数、大きさ(窓の面積)で大きく変わってきます。

例えば、大きな窓を設けたいとなるとそこの断熱性能は窓の無い部分と比べると断熱性能が落ちてしまうので、大きい窓を設けるとUA値は上がってしまいます。また、小さい窓でも数が多いと総合した窓の面積が多くなるためUA値は上がってしまいます。
断熱の等級がいくつになるのかは、国が定めた地域ごとでUA値の数値が定められています。なので、全国で同じ建物を建てても同じ断熱等級になるとは限りません。例えば長野県で断熱等級5を取るための数値ギリギリに設定していると、北海道では等級2まで下がってしまいます。何と!断熱等級としては最低等級になってしまいます。
このように建てる場所によって必要とされる性能が違ってきますので、数値ばかりに目が行きがちですが、国で定められた指標がありますので、こちらにも注目して頂けるとわかりやすいかなと思います。